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【ネットワークオーディオTips】「On-Device Playlist」(オンデバイス・プレイリスト)について

公開日: : 最終更新日:2016/01/26 LUMIN, PC・ネットワークオーディオ関連, オーディオ・ビジュアル全般

ネットワークオーディオにおけるプレーヤーの役割


 On-Device Playlist
 その機能を言い表す単語が存在していなかった時、私が「再生中のプレイリストを機器本体に記憶/キュー」と呼んでいたもの。
 とりあえず、カタカナでそのままオンデバイス・プレイリストと呼ぶことにする。
 国内メーカーとしては最近になってようやくDELAで言及された程度で、まだまだ業界で共通理解になっていない気がする。
 よって、各記事で断片的に触れるだけでなく特化させた記事が一本必要だと判断した。



 ところで、CDプレーヤーにCDを入れて、別にリモコンでも本体でも構わない、再生ボタンを押すとどうなる?

 勿論、CDの最後まで自動的に曲が再生される。
 
 口にするのも馬鹿馬鹿しいほど、あまりにも当たり前の話だ。


 しかし……


 ……


 …


 ネットワークオーディオプレーヤーにおいて、音楽再生の操作は基本的かつ全面的にコントロールアプリが担う。
 そして、実際に曲を再生する際にはプレイリストが用いられる。

 一例としてPlugPlayerを使い、アルバムの全曲をプレイリストに登録し、プレーヤーで再生する。
 要はCDを入れて頭から再生するのと同じである。
(ちなみに今回はレンダラーにfoobar2000に使っている)
20150321On-Device Playlist01

 この時ネットワークオーディオプレーヤーに期待される挙動は、ひとえに「CDプレーヤーのようにアルバム全曲が再生されること」である。そりゃそうだ。


 ただ、iPhoneにせよ、iPadにせよ、諸々のandroid端末にせよ、音楽を聴くためだけに四六時中コントロールアプリを付けっぱなし、というわけにはいくまい。

 別のアプリを起動するためにホーム画面に戻ったり……
(この場合アプリはバックグラウンド動作になる)
20150321On-Device Playlist02
20150321On-Device Playlist03

 バッテリーの消耗を抑えるためにアプリを終了させたり……
(コントロールアプリはどれもこれも基本的に電力食いである)
20150321On-Device Playlist04

 もしくは、単に放っておいて自動ロック/スリープになったり。

 これらはみな基本的な動作であり、日常的に起こり得る。


 問題はここからだ。


 使用するプレーヤーが「On-Device Playlist」に対応していない場合、

 ホーム画面に戻った時、
 アプリを終了させた時、
 端末がロックされた時、

 現在再生中の曲が終了した時点でプレイリストの再生が止まる。
 つまり、次の曲が再生されない。


 上記三点のどこでプレイリストが機能しなくなるかは使用するコントロールアプリとプレーヤーによって異なる模様。

 このふざけた現象を防ぐためには、コントロールアプリを常に最前面で起動し続けるしかない。さらに言えば、それでもなお次の曲が再生されないプレーヤーもある。アプリを復帰させるたびにプレイリストが消滅する場合もある。もうどうしようもない。
 これをCDプレーヤーで考えれば、「リモコンを常にプレーヤーに向けて再生ボタンを押しっぱなしにしないと一曲ごとに再生が止まる」ということに等しい。

 「再生ボタンを押せばアルバム内の全曲が再生される」という、音楽を聴くうえで至極当然のことすら満足にできない。
 この音楽再生機器として甚だしく不適当と言わざるを得ない代物こそ、「便利」「快適」などと謳う大多数のネットワークオーディオプレーヤーの正体である。



 これではネットワークオーディオプレーヤーという製品ジャンルが没落するのも当然だ。
 まったくもって情けないことこのうえない。
 DLNAの仕様がどうしたこうしたとか、そんなものはユーザーからしてみれば知ったことではない。

 だから音質以前にやることがあるだろ! 音質以前に!



 というわけで、「On-Device Playlist」である。
 On-Device Playlistとは、デバイス、すなわちプレーヤー側がプレイリストを保持する機能を意味する。
 音楽再生に関わるプレイリストの挙動、編集、管理はあくまでコントロールアプリが担うが、その「保持」をプレーヤーが担うのである。ここ重要。

 プレーヤーがOn-Device Playlistに対応することで、仮にコントロールアプリを終了させても、プレーヤーが保持するプレイリストに基づいてプレーヤー側からサーバーにリクエストが送られるため、曲の再生が止まることがない

 また、On-Device Playlistに対応するプレーヤーであれば、使うコントロールアプリによって再生機能に差が生じることはない。つまり、「純正アプリを使わなければギャップレス再生もプレイリストの継続再生もできない」なんてことは基本的に起こらない

 こうして、「コントロールアプリを終了させようがコントロール端末の電源を切ろうが使うアプリを変えようが、再生ボタンを一度タップすれば、プレイリスト内の全曲が自動的に再生される」という、音楽再生機器としてあまりにも当たり前の機能が担保される。


 なお、このOn-Device PlaylistはUPnP/DLNAベースか否かは問わず、主に単体プレーヤーで問題になる。
 一曲ごとに再生が止まるPCの再生ソフトなんて聞いたことがないし。

 PCの再生ソフトを使っている場合、JRemoteMonkeyMoteといったコントロールアプリは、あくまで再生ソフトそのものをコントロールしているだけなので、基本的にOn-Device Playlistなんて問題を気にする必要はない。
JRemoteやMonkeyMote、他にはDLNA準拠ではない単体プレーヤーの専用コントロールアプリをDMCと呼ぶのは誤りDMCとはあくまでDLNAの仕組みにおけるコントローラーの呼称に過ぎず、すべてのコントロールアプリがDMCというわけではない。

 「PCの再生ソフトのコントロールアプリ」におけるプレイリストとは、つまるところ再生ソフト側のプレイリストのミラー表示である。
 下は一例としてMonkeyMote。
20150321On-Device Playlist09
20150321On-Device Playlist06

 
 さて、On-Device Playlistに対応したネットワークオーディオプレーヤーって何があったっけ?
 あまりにもまともなネットワークオーディオプレーヤーが少ないもんだから、OpenHomeなんて仕組みが存在しているくらいだが……

 とりあえず、私が自分で確認できたプレーヤーといえば、LINN DSと、LUMINと、それ以外ではaurenderくらいか。aurenderはアプリの出来も含めてかなり完成度高し。
 あとはJPLAYStreamerも。
 他にもWeiss MAN301といったMPDに類するプレーヤーは大丈夫だと思うが、いかんせん情報が少なすぎる。
 現実は厳しい。他にも対応するプレーヤーがあれば是非知りたい。



 ちなみに、プレーヤーがOn-Device Playlistに対応し、なおかつまともな(とりあえずOpenHome互換と言ってしまっていい)コントロールアプリであれば、アプリを切り替えてもプレイリストが同期・共有・保持される。このことに大きな意味があるかどうかはさておき、少なくとも便利ではある。
 使い道は……例えば他人が聴いている最中、プレイリストの次に再生される曲にネタ曲を仕込むとか、そういう……

 On-Device Playlistによるアプリ間のプレイリスト共有はこんな感じ。
20150321On-Device Playlist01~1
20150321On-Device Playlist02~1
20150321On-Device Playlist03~1
20150321On-Device Playlist04~1
20150321On-Device Playlist06~1
20150321On-Device Playlist07
20150321On-Device Playlist08


 ギャップレス再生とOn-Device Playlist/オンデバイス・プレイリスト。
 プレーヤーがまともな音楽再生機器であるために最低限必要なもの。

 どれだけ音が良かろうが、音楽再生機器として破綻している代物に用は無い。

 これは「何のためにオーディオをやっているのか」という根本的な部分に関わる話だ。



ネットワークオーディオとOpenHome

ネットワークオーディオプレーヤーにおける世代間断絶と、本当に求められるもの

BubbleUPnP Serverを使ってプレーヤーをOpenHomeに対応させる

【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】

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