前々から見たかった作品、ようやく国内でBDが出たので初視聴。
「ファンタジー」という言葉の意味を、「想像の産物」と捉えた場合のひとつの解答か。
ギレルモ・デル・トロは変態一歩手前ぶっちぎって変態だな。
いわゆるファンタジー的な物語を作っている人には是非見てもらいたい逸品。さしあたってコルドロンの某氏と某氏は見なきゃ見せなきゃ。
 
 
↓ここからオーディオビジュアル的なBDレビュー↓

映像:AVC
音声:DTS-HDMA 5.1ch

http://www.blu-ray.com/movies/Pans-Labyrinth-Blu-ray/611/#Review
海外では2006年というBD黎明期に出たソフトで、DTS-HDMAの7.1ch収録という大盤振る舞いもあいまって、AV雑誌の誌上に数多く登場していた記憶がある。今回発売になった国内盤は5.1ch収録ながら、恐ろしく精緻に構築された音響空間はじゅうぶんに堪能できる仕上がり。細かい音、いわゆる「カタカタ」「コトコト」といった音がチャンネルいっぱいに終始クローズアップされ、「何かいる!」という感覚を見る側としても大いに共有することができた。
時代背景的に銃火器も随所に登場するのだが、それらが巻き起こす砲火の音も激甚にして重厚、重く圧し掛かる現実の音として、時として幻想を凌駕する凄惨な迫力を有する。
画質は今となってはとりたてて高画質というわけではない。粒状感を積極的に活かした画作りだが、闇の中がノイジーではないあたりは好感触。

物語も把握できたし、北米版を買うのもありか。
発売2006年、発売元ニューラインシネマ、VC-1、DTS-HDMA7.1chとくれば、オーサリングスタジオはほぼ間違いなくDark Cityと同じところだろうしなあ。

画質:8
音質:12



BDレビュー総まとめ