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続・WAVとFLACで音は変わるか?

公開日: : 最終更新日:2014/12/15 PC・ネットワークオーディオ関連, オーディオ・ビジュアル全般

 前回の記事に寄せられたコメントから、以下の三つの問いを得た。


①WAVから取り込んでFLACに変換すればどうなるか。

②データディスク(WAV収録の物)をFLACに変換すればどうなるか。

③FLAC Lossless Uncompressedは実質的にWAVではないのか。もしそうなら、音質に差が無くて当然である。それでは、通常のFLAC(レベル5~6が一般的)とWAVの音質は異なるのか。


 
 この三つの問いに手っ取り早く答えるため、「OTOTOYからダウンロードしたWAVの音源」と、「それをdBpoweramp Music Converterで圧縮レベル5でエンコードしたFLACの音源」を使って比較を行った。
 
 最初からWAVでダウンロードしたハイレゾ音源、ということで、①と②の要件は満たせると思う。この検証の目的はWAVとFLACに音質差があるか否かということであって、リッピングを云々することではないので。
 そして、上記の音源をFLAC Lossless Uncompressedではない形でエンコードすることで、③の要件も満たす。
 ちなみに、そもそも“通常の”FLACや“異常な”FLACというものが存在するのかどうかは私は知らない。私がFLACに求めるのはひとえに「タグが使える」ということだけであって、それさえ果たされれば通常だろうが異常だろうが別にどうでもいい。

 なお、前回の記事で比較に用いた「Helge Lien Trio / Natsukashii」は45%の圧縮がかかった、上の問いで言うところの“通常の”FLACだったことを改めて述べておく。



 検証に使った音源はコレ。

アルバムfrasco
 eufonius / frascoより、表題曲の「frasco」
 上の条件を満たす音源は非常に限られている。eufonius以前にOTOTOYからWAVでダウンロードした音源、例えばtoeとかAsiaとかは既にFLACに変換してしまい、オリジナルのWAVを残しておらず比較ができない。
 前回とはだいぶ毛色の違う音源ではあるものの、決して音は悪くないし、比較にも耐え得るレベルにあると思う。


 これがダウンロードした状態そのままのWAV。
 タグもアルバムアートもまるきり入っていない正真正銘完全無欠のWAVである。
WS000405

 dBpoweramp Music Converterを使用し、FLACにする。
 なお、圧縮レベルは「デフォルト」の5である。
WS000406
WS000407

 そして出来上がった“通常の”FLAC。
WS000408

 では、比較。
 タグを何もいじっていないので不明のオンパレードである。
6

 一応、再生環境ももう一度示しておく。

LUMIN A1
BENCHMARK DAC2 HGC(プリとして)
Nmode X-PW10
Dynaudio Sapphire



 …………


 ……


 違いがわからない。

 僅かな違いでも聴き取ってやろうと気合いを入れて臨むのだが、何か違うような気がしても、何度も聴けば聴くほど、結局は「気のせい」という言葉に収斂していったと言わざるを得ない。
 比較に際しては、目を閉じて、指だけを動かしてLUMIN Appを操作してWAVとFLACを行き来している。「ん? 違う???」と思って目を開けてみると、実は指先が狂ってWAVが二連続で再生されていた……そんなことさえあった。所詮こんなもんである。こんなもんでしかない。
 そして結局、私は同じ結論に辿り着く。


 WAVとFLACで音は変わるか?

 変わりません。


 気にしたい人は気にすればいい。
 あらためて言うが、私にとって大切なのは、

 タグを用いた音源の管理運用>>>越えられない壁>>>WAVとFLACの存在するかどうかも怪しい音質差

 である。
 WAVとFLACの音質差なんてものに心血を注ぐよりも、そのぶん心穏やかに、快適に音楽を楽しむことを私は選ぶ。



【ネットワークオーディオの魔境を往く】 – いったい何が始まるんです?

【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】

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Comment

  1. やたろう より:

    実験検証をやって頂きありがとう御座います。
    そうですか、変化ナシですか。
    自宅のPCオーディオでは多少は、あったかな具合で 又車のカーオーディオ
    (ヘッドフォン用の改造品)SDカードにコピーした物で聞いたら結構違いがあったなあと思いまして質問しました。

    • sakakihajime より:

      やたろうさん

      変わる・変わらないを判断するのは最終的には個々人の感覚です。これは別にWAV対FLACに限った話ではなく、ケーブルでもそうですし、オーディオのあらゆる領域に言えることだと思います。
      ただし、言いっ放しにはしたくありませんので、どのような環境で、どのような方法で比較したのかを可能な限り明示したうえで、私なりの結論を記事にしている、ということでご理解ください。

  2. さば味噌 より:

    検証記事ありがとうございました。

    困りましたね。レベル5のFLACとFLAC Lossless Uncompressedに違いがないのなら、Lossless Uncompressedでリッピングしている私は容量を無駄遣いしていることになります(笑)

    今回はとても勉強になりました。今後もブログの更新を楽しみにさせていただきます。ありがとうございました。

    • sakakihajime より:

      さば味噌さん

      私も容量を無駄遣いしている一人です。
      私は技術者でも学者でもないため、「FLACは再生時にデコードという余計な処理が必要だからそのせいで音質が云々……」という主張を“理論的に”否定はできません。
      そのためでしょうか、こうして検証までして、「音質差は無い/わからない」との結論に至ってもなお、何と言いますか、「もしかしたら……」という漠然とした不安に付きまとわれています。
      そしてそれ故に、自分でも何をしているんだろうと思いつつ、その不安を最小化するために、FLACはFLACでもFLAC Lossless Uncompressedを選択しているのです。大事なのは「タグが使えること」です。容量は気にしていません。足りなくなれば増設するまでです。

      これもオーディオマニアの悲しい性だと笑ってください。

  3. 00Q より:

    ALACでも同様と見ていいのでしょうか?

    • sakakihajime より:

      理屈の上では同様でしょう。
      しかしそれを信じるも信じないも、あるいは検証して確かめてみるも、ユーザーの自由です。

      • 00Q より:

        ALACに乗り換えたぞ!

        ただそれは、WAVと比較して音質さを感じなかっただけではなく、それ以上に、i TunesではWAVだとアルバムアートが付かなかったからなんですよね。

        WAVって、確固たる音質の保証の代わりに、それ以外はボロボロってどうなの・・・・・・

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