SFORZATO × NOS × Diretta

 2018年7月7日、SFORZATOのプレーヤーの最新ファームウェアVersion 4_2_2-828が公開され、ふたつの機能が追加された。

 「NOS」「Diretta」である。

 
 これがファームウェアアップデート後の設定画面。

 
 旧ファームにはなかった「PCM Oversample」タブが追加されて「Off」が選択できるようになった。「Off」にすれば「NOS」になる。

 
 「Player」タブでは新たに「Diretta」が選べるようになった。

 
 
 「NOS」とはNo Over Sample――いわゆる「ノンオーバーサンプリング」のこと。
 NOSにするとデジタルフィルターによる補完が行われないため、プリエコーもポストエコーも発生しない。これが音に効く、というものだ。

 NOSモードは先日発表されたSOULNOTE D-2でも目玉機能のひとつとなっていた。

 
 
 そして今回アップデートで追加された「Diretta」(「ディレッタ」と読む)は、要はSFORZATOのプレーヤーをUSB DACならぬ「LAN DAC」として使えるようにするためのプロトコルである。

 とりあえず現状では、「Diretta」といったら事実上SFORZATOのプレーヤーのLAN DACモードを指すと考えればいい。 →SFORZATO以外でもDirettaに対応する製品が登場した

 PC(Windows)にDiretta用のASIOドライバーが提供され、JRiverやら何やら、「PCの再生ソフトとSFORZATOのプレーヤーを組み合わせる」ことが可能になる。なお、ドライバは安定動作版と音質最優先版の二種類が用意されている。

 
 「LAN DAC」を実現するプロトコルといえば、MERGINGのNADACでも使われている「RAVENNA」やRoonがRoon Readyで使っている「RAAT」が思い浮かぶ。Direttaはそれらとも異なるプロトコルである。

 
 これはJRemoteから見たUSB DAC選択画面。

 「SFORZATO USB Audio」というのがDSP-DoradoのオプションUSB入力で、「SFORZATO Diretta」というのがDiretta/LAN DACモードを指す。USBとLANという二種類の経路で、DSP-DoradoをDACとして使えることがわかる。

 
 
 「NOS」と「Diretta」。
 アップデートでなにげなく追加され、そのままスルーされるにはあまりにも重大な機能である。特に後者
 前者は普通に音質に貢献しそうだなと思えるものだが、問題は後者

 
 
 アップデートの提供開始直後からいろいろと検証を行っており、結果は近日中にアップする予定である。

 
 
 それにしても。

 
 
 たいへんなことになった

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