理想のオーディオ用PCを求めて 単体サーバー編

PCが本当の意味で「オーディオ機器」になる日
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 「単体サーバー」とは、いつも使っているPCやNASでサーバーソフトを動かしてオーディオにも使うといった類ではない、最初からオーディオ用途を意図し、そのための諸性能を磨き上げたオーディオ機器としてのサーバーを指す。

サーバーが本当の意味で「オーディオ機器」になる日
全体の流れ――音源の管理運用・システムの構築・実際の音楽再生

 PCを単体サーバーとするためにピックアップしたのはこれらのソフト。
 ま、いつものメンツである。

Twonky Server
Asset UPnP
MinimServer
Kazoo Server

 というわけで、私の中で「門番」になった感のあるLUMIN L1と激突してもらった。

20160417evo08

 サーバーソフトで音は変わらないとの認識の下、代表として最もメジャーなTwonky Serverを使用した。

 ……

 …

 アナログ電源で動くLUMIN L1(SSDモデル)に劣らない音が出る。

 単体サーバーとしては、正直なところ音質的にそれほど高い期待を抱いていたわけではなかった。それゆえに、「劣らない」というだけでも充分すぎる。
 とはいえ、さすがに記憶の中のfidata(SSDモデル)とは勝負にならなかったが。
 汎用機を磨き上げることでより一層見えてくる特機の強さ。両者の素敵な関係である。

 また音質以外でも、EVOには「複数のサーバーソフトを同時運用できる」という、多くのオーディオ用サーバーにはないPCならではのメリットがある。

 これらを踏まえれば、狭義のネットワークオーディオのシステムに対しても、単体サーバーとしてのオーディオ用PCは大きな意味を持つと言える。一応昔から同発想のサーバーが製品化されてはいたんだけれども、結局うまいこと製品としてカテゴライズできなかったのか何なのか、イマイチ受け入れられずに今に到る。その点、DELAやfidataは分かりやすいもんな。

 この単体サーバーに供し得るPCという発想が、私の場合「理想のオーディオ用PC」への出発点だった。
 ほら、ずっと狭義のネットワークオーディオのシステムで頑張ってきたもんだから。

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