*

【音源管理の精髄】 複数のディスクから成るアルバムをどう扱うべきか 【ネットワークオーディオTips】

公開日: : 最終更新日:2016/04/23 PC・ネットワークオーディオ関連, オーディオ・ビジュアル全般

 参考になるかもしれない備忘録。



 私は基本的にCDをリッピングする際、「ディスク1枚につき1フォルダ・1アルバム」という方針だった。例えば3枚組のCDだったら「Album Title Disc 1」「Album Title Disc 2」「Album Title Disc 3」のような形である。こういうのが自分ルール
 その結果として、私のライブラリはこんな感じになっていた。
2015021901
 
 特にゲームのサントラは複数のディスクで構成される場合が多い。よって「ディスク1枚につき1フォルダ・1アルバム」とすると、上の画像のようにアルバムがディスクごとに分散し、その分だけ同じアルバムアートが並ぶことになる。
 形のないデータとは言え、その元となったCDの存在を記憶していたい私にしてみれば、これは大した問題ではなかった。
 「あのアルバムのあの曲を聴きたい」となった時、そもそも私は「あの曲はあのアルバムの○枚目の○曲目」という記憶に基づいてブラウズをしていたため、選曲においてもまったく問題はなかった。
 つまるところ、実用上は何の支障もなかったのである。たとえ見た目がイマイチだったとしても。

 が、ふとしたきっかけで気が変わった。

 「ディスクに縛られない自由かつ快適な音楽再生」云々を標榜しておきながら、ライブラリがこの状態では「まだ縛られてる」と言われても仕方がない。

 結局私も未だにポリカーボネートの塊に魂を引かれていたのか……などと思いつつ、複数のディスクから成るアルバムも、「一つのアルバム」としてまとめることにした。
 こう書くと何やら妙に聞こえるが、ここで言う「一つのアルバム」というのはあくまで『タグ』のアルバムタイトルを指す。
 何せ今までずっと「ディスク1枚につき1アルバム」でもってライブラリを構築してきたので、今回はそれなりに大きな方針転換と言える。

 ただ、ここである不安が生じた。
 「ディスク1枚につき1フォルダ・1アルバム」という方針に基づき、既にCDはすべてリッピングしてしまっている。アルバム内の曲順を司る「トラックナンバー」も、あくまでディスク単位で既に振られてしまっている。要するに、「アルバム全体の○曲目」ではなく、「アルバムの○枚目の○曲目」という風に管理されている。
 この状態でアルバムタイトルに付加された「Disc1」だの「Disc2」だのを消して一つにまとめれば、トラックナンバーのことだけを考えると曲順が錯綜してアルバムの秩序が崩壊することになる。
 もちろんタグには「ディスク」、要するに「○枚目」という項目も存在し、それぞれ付加してはいる。
 この「ディスク」がうまいこと機能し、アルバム内の秩序が保たれるのなら何の問題もない。
 しかし、「ディスク」がソフトの側でスルーしてしまう種類のタグだった場合、アルバムタイトルを集約したうえで、かつライブラリの崩壊を起こさないためには色々と手を打つ必要が出てくる。
 要するに、めんどくさいことになる。
 やってみないことにはわからない。

 というわけで、検証である。


 サンプルとして3枚のアルバムを持ってきた。
 ディスガイアとファントムブレイブと聖剣LOM。
2015021906~1
 いずれも2枚組のアルバムで、見ての通りフォルダも6つ、タグに基づくアルバムも6枚、ということになる。
 確認したいのは、それぞれのアルバムタイトルに付加された「Disc1」「Disc2」等の表記を消して「一つのアルバム」としてまとめた際、アルバム内の曲順がどうなるか、である。

 まずはいじる前にタグの確認。例としてLOM。
 dBpowerampとMediaMonkeyの双方で確認する。
2015021903~1
2015021904~1

 「Disc」・「ディスク」に注目。ここが空白のまま進めると地獄を見る。
 この状態から、アルバムタイトルを「聖剣伝説 Legend Of Mana」にする。他のアルバムについても同様。
 そのうえで、どうなるかを見る。
 あえてマイナー? なサーバーソフトを使ってみた。

Asset UPnP
2015021905
 おっと、これは……
 気を利かせてディスクごとに分割してくれている。
 ありがたいと言えばありがたいのだが、今回ばかりはありがた迷惑である。


MinimServer
2015021908
2015021909
2015021910
 なるほど。
 MinimServerはトラックナンバーをディスクをまたいで続ける仕様のようだ。
 なお、ファントムブレイブは13の「ともだち」が、聖剣LOMでは24の「Pastoral」がそれぞれ本来であれば2枚目の1曲目ということになる。
 とりあえずアルバムの曲順は保たれている。


foobar2000 UPnP Server
2015021906
2015021907
 ふむ。
 タグに基づいて、ディスク2枚目になると再びトラックナンバーが始まる仕様のようだ。CDの存在を記憶していたい私にとってはこちらの方がありがたい。
 ただ、トラックナンバー101だの201というのが少々気になる。頭の数字はディスクナンバーのことだろうし、わかりやすいといえばわかりやすいのだが、なんというか……
 と思ったら、foobar2000 UPnP Serverでは必ずしもこうなるというわけでもないようだ。
2015021911
 ディスガイアでは単に1からトラックナンバーが始まっている。
 はて。
2015021913
2015021912
 そういうことか。
 ま、細かいことは気にしない方向で。


 ちなみに、みんな大好きTwonky Serverでも、LUMIN L1の中身のサーバーでも、きちんと「ディスク」が機能した。やったね。
 パッと見両者の表示仕様は同じで、ディスクごとにトラックナンバーが始まり、かつfoobar2000 UPnP Serverのような表記のブレはない。
 いずれにしても、何ら支障はない。



 ん?

 アルバムタイトルにせよトラックナンバーにせよ、タグを付加していない場合はどうなるかって?


 そんなもん知るか。



 さて、無事曲順を維持したままアルバムタイトルの集約に成功したわけだが、フォルダは相変わらずディスクごとになっている。こんな具合に。
2015021908~1
 が、フォルダに関してはこのままでいい。
 タグベースのアルバムタイトルは一つにまとめるにしても、フォルダベースの管理なら現状の方がやりやすい。どのみちソフトの側から音源を編集すればフォルダが分かれていようと関係ないし、なによりCDの記憶がフォルダの形でも残る。

 そう、CDの記憶である。

 「Yessongs」はCD2枚組である。
 Roundaboutは1枚目の最後なんだよなあ、Yours Is No Disgraceは2枚目の4曲目で異様なテンションで最高なんだよなあ、という確たる記憶が存在する。
2015021903

 一方で、HDtracksからダウンロードしたハイレゾ版は最初から「一つのアルバム」として、トラックナンバーも通し番号となっている。
 デジタルファイルとしての音源にディスクも何もあったものではないし、当然と言えば当然である。
2015021904

 結局ディスクに魂を引かれているということの証左なのかもしれないが、このCDにまつわる記憶もまた、私にとって「音楽との繋がり」に他ならない。
 大切にしたいものだ。



 せっかくなので、ライブラリ構築における自分ルールもこの際に色々と改定した。


・ディスク分けの廃止。今回のメイン。

・サントラの類はアルバムタイトルから「Original Sound Track」的な表記を外し、基本的に作品タイトルをそのまま使うことにする。なくても別に困らない。
 サントラ自体に固有のタイトルが付けられている場合や、第1弾・第2弾などそもそも別のアルバムである場合はその限りではない。

同一のアルバムで複数のバージョンがある場合、区別のため、例えばリマスターCDにはタイトルの末尾に[Remaster 2009]という感じで追加する。
 ハイレゾには[Hi-Res]と追加する。以前は192kHz/24bitという風にスペックを書いていたが、悪しきスペック主義に思えてきたのでやめた。

アルバムが1枚しかない場合、ハイレゾ音源だったとしても[Hi-Res]とは追加しない。
 いちいちハイレゾだの何だのと意識するのも馬鹿馬鹿しい。



 というわけで、色々と手を加えて、こうなった。
 なお俺屍の修正が漏れている模様。
2015021902

 前述のとおり、私の選曲方法ではこうしたところで別に便利になったりもしないのだが、見た目がすっきりしたことだけは確かである。


続編的な記事:
フォーマットによるディスクナンバーの扱い サーバーソフト編
フォーマットによるディスクナンバーの扱い 再生ソフト編



【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】

よくある質問と検索ワードへの回答

スポンサーリンク


関連記事

Roon 設定・再生編

前記事 Roonは音楽鑑賞の未来たり得るか Roon 導入編 Roonの「魔法」の正体

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第62回『トロイ』

画質:9 音質:10 映像はVC-1、驚異の低ビットレート。詳細は後述。 音声はドルビー

記事を読む

Twonky Server 8.3、さらば、トンキー病

 Twonky Serverのバージョンがこないだ8.3になった。 Twonky Serv

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第132回『D WARS』

これ…… 画質:7 音質:7 映像はAVC、音声はドルビーTRUEHDの16bi

記事を読む

【レビュー】Roon ― 音楽鑑賞の新たな可能性

Roonは音楽鑑賞の未来たり得るか Roon 導入編 Roonの「魔法」の正体 Roon 設定

記事を読む

【BDレビュー】第310回『ターミネーター:新起動/ジェニシス』 【Dolby Atmos】

画質:10 音質:14→15 (評価の詳細についてはこの記事を参照) 映像:AVC 音声

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第31回『U-571』

潜水艦映画です。 知り合いの軍ヲタの紹介で知りました。実に面白い映画です。 とてつもない音響のソ

記事を読む

【ハイレゾ音源備忘録】 eufonius / frasco

・アーティスト / アルバムタイトル eufonius / frasco ・購入元 OTO

記事を読む

【ハイレゾ音源備忘録】Led Zeppelin / Led Zeppelin IV (Deluxe Edition)

・アーティスト / アルバムタイトル Led Zeppelin / Led Zeppe

記事を読む

【RoonReady】exaSound PlayPoint

 UPnP/DLNAにあって、OpenHomeやRoonReadyのプラットフォームにないもの。

記事を読む

スポンサーリンク

Comment

  1. 通りすがりの若者その1 より:

    こんにちは。

    ディスクナンバーですか。
    言われてみれば私も同じアルバムなのにCD単位で別々にしてますね。(タグさえもディスクナンバーは空欄のままですが笑)

    例えば3枚組のアルバムで2枚目のディスクナンバーのタグは「2/3」と「02」と「2」と書き込み方が色々あると思うのですが、個人的なオススメの書き方ってありますか??

    • sakakihajime より:

      通りすがりの若者その1さん

      何しろ普通にリッピングしていればディスクごとに別々になりますしね。しかも別に困りませんし。

      本文中の画像の通り、聖剣LOMのディスクナンバーを見るとdBpowerampのプロパティでは「2{CR}2/2」、MediaMonkeyでは単に「2」となっています。
      この「2{CR}」というのはタグの編集にMediaMonkeyを通すと付加されるようなのですが、いったい何を意味するのかはイマイチ分かりません。

      サンプルの検証を経てMediaMonkeyでタグの編集をした際、ディスクナンバーの打ち漏らしがあった音源についても単に「1」「2」「3」だけで事足りました。
      dBpoweramp CD Ripperでリッピングした際の「1/2」という書き方の方が丁寧だとは思いますが、はたしてどちらの書き方が仕様? 的なものに忠実なのかどうかまでは分かりません。どのみち、私の場合は現にフォルダ分けも残っているので別に困らないかなーと。

      ライブラリ統合型の再生ソフトにしてもサーバーソフトにしても、形こそ違えど、ディスクナンバーのへの配慮は柔軟かつ確実にしてくれるようです。その辺は安心して良さそうです。

  2. みとみと より:

    私も同じようなことで未だに悩んでいます。SONYのアプリ等はディクスの区分けがなく、iTuneなどはきちんと分けてくれたりします。
    ここで一番ひどいのはSONYのウォークマンなどではディスクに関係なく曲順の若い方から勝手に再生されてしまい、同じアルバムタイトルでiTuneではきちんとディスクごとに順番に再生されるアルバムも、ウォークマンでは(2枚組の場合)ディスク1の1曲目、ディスク2の1曲目、ディスク1の2曲目、ディスク2の2曲目という順番で各ディスクの若い曲順から再生されてしまうことです。
    複数ディスクのコンテンツがある以上やはり見た目にも、精神衛生上アルバムジャケットは1枚で表示された方が私も良いと思います。

  3. use-k より:

    予め長文となることを失礼します。
    また、この項目への投稿で正しいのか悩みましたが、ご容赦ください。
    以前からこのサイトを閲覧させていただいています。
    音質というより、利便性を求めてlinnのsekrit DS-iを購入したのが数年前。以後、タグやサーバーの重要性を理解しないまま不便を感じていたところ、このサイトに辿り着き、一気に快適さを得た次第です。
    しかし、どんなにタグを編集し、このページを見ても、どうしてもディスク番号のタグが反映されない問題があり、悩んでいました。
    しかし、このほど一定の解決を得たため報告させていただいています。

    結論としては、ALACではディスク番号のタグをtwonkyで反映されません。

    自分はmacユーザーで、外ではiphoneで音楽を聞くため、itunesでリッピングしALACで音源を管理していました。
    ふと思い立ちFLACに変換したところ、無事反映されました。
    twonkyのバージョンは古いbuffaloのNASなもので6.0.42 でした。
    ALACとFLACとでこんな優劣があるとは知りませんでした。
    上記のみとみとさんも、もしかしたらALACで管理されていないでしょうか?
    同様の症状に悩んでいる方がいたとすれば参考になればと存じます。

    ただ、iphoneとの音源の併用としては不便が解決されたわけではありません。
    もし可能であれば、twonkyのバージョンアップで解決された問題なのかとか、他のサーバーソフトでは反映されるのかとか、検証いただければ幸いです。

    最後に、逆木さんにおけるアルバムアートと同様に、自分にとっては歌詞が音楽において重要な要素になっています。歌詞のタグを反映・配信するサーバーソフトと、それを表示し得るコントロールアプリの出現を願って止みません。
    ネットワークオーディオの普及と、逆木さんの益々のご健勝を願っています。

    • sakakihajime より:

      use-kさん

      ディスクナンバーについて、近々にフォーマット別・サーバーソフト別に検証してみましょう。

      歌詞は難しいですね。
      おっしゃる通り、サーバーとアプリの両方が対応する必要がありますし。
      タグとはまた別の形ですが、音源の歌詞表示を実現しているソフトとしてはRoonがあります。一応参考まで。

      http://kotonohanoana.com/archives/9046


      ソフト・ハード両面の進歩により、音源をきちんと管理し、自分にとって理想のライブラリを構築してしまえば、「機器に何を使うか」に縛られることなくネットワークオーディオを実践し、恩恵を受けられるようになりました。
      ……という私の主張が受け入れてもらうには未だにいろんな意味でハードルが高いので、地道にこつこつ行動していきます。

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【祝】『グラディエーター』がUHD BD化

アカデミー5部門受賞「グラディエーター」5月9日4K Ultra HD

【祝】『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』がUHD BD化

Star Wars: Episode VIII - The Last

【レビュー】Black Ravioli BR.Pad / BR.Base 設置編→音質編

【2018/02/06初出の設置編に音質編を追加】  B

【地元探訪・神様セカンドライフ編】院内の怪猿・貞宗

 ここんとこ猿無双が続いているので。 77話「怪猿が征く」 7

HiVi 2018年3月号で記事を執筆しました【おまけつき】

 本日発売。 月刊HiVi 3月号 2/17発売 HiVi3

【BDレビュー】第356回『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』

https://www.youtube.com/watch

【BDレビュー】第355回『龍の歯医者』

 むしろコレが欲しかった。  特別版は高かった……

BenQの20万円を切る4K/HDRプロジェクター「HT2550」

20万円を切る4K/HDRプロジェクタ。ベンキュー「HT2550」は「

【UHD BDレビュー】第54回『ターミネーター2』 米国盤

【BDレビュー】第106回『ターミネーター2』

【UHD BDレビュー】第53回『ダンケルク』

画質:10 音質:限りなく15と同質な10 (評価の詳

【UHD BDレビュー】第52回『インターステラー』

【BDレビュー】第303回『インターステラー』

【UHD BDレビュー】第51回『インセプション』

【BDレビュー】第185回『インセプション』 画

【UHD BDレビュー】第50回『ダークナイト ライジング』

 祝・【UHD BDレビュー】もついに50回。

【UHD BDレビュー】第49回『ダークナイト』

【BDレビュー】第102回『ダークナイト』 【AV史

【UHD BDレビュー】第48回『バットマン ビギンズ』

【BDレビュー】第173回『バットマン ビギンズ』

JPLAYStreamerでfidata Music Appが使えるようになった

 fidata Music AppがバージョンアップしてJPLAYSt

ESOTERIC N-03T

エソテリック、初のネットワークオーディオトランスポート「N-03T」。

【ハイレゾ音源備忘録】すぎやまこういち・東京都交響楽団 / 交響組曲「ドラゴンクエストXI」過ぎ去りし時を求めて

なぜハイレゾ音源を買うのか ・アーティスト /

アイ・オー・データ Soundgenic ― ネットワークオーディオの呼び水となるか

アイ・オー、エントリー向けオーディオNAS「Soundgenic」。1

【レビュー】SOULNOTE A-2 続・音質編 ― 純正ボード「SSB-1」と純正ケーブル「SBC-1」

【レビュー】SOULNOTE A-2 導入・外観・運用編 【レビ

→もっと見る

PAGE TOP ↑