ChorusDS HDを抜きにしてコントロールアプリを語ることはできない。それどころか、このアプリがなければ、私はここまでネットワークオーディオというものに可能性を見出すこともなかっただろう。LINN DSとChorusDSの組み合わせで実現した「快適な音楽再生」は、今なお私の中でひとつの基準となっている。
 更新そのものは随分昔に終わってしまい、iOS 8ではついに動作不全に陥ってしまっているが、本当に長い間お世話になった。
 

 これは記憶だ。
 ChorusDS/ChorusDS HDという偉大なコントロールアプリがどのようなものであったか、ありったけの感謝の念を込めて記憶に残したい。



【祝】ChorusDS復活!!!



【基本情報】

製作:Sophie Harding
汎用/専用:LINN DS専用
対応OS:iOS
スマホ/タブレット:iPad
縦画面/横画面:両対応
価格(2014年11月時点):4200円


【機能】

再生:○
一時停止:○
停止:○
曲送り(スキップ):○
シーク:○
ランダム:○
リピート:○
音量調整:○
ミュート:○
プレイリストでの再生管理:○
プレイリストの保存:○
タイル表示:○
音源の検索:○
アルバムアートの拡大表示:○
アルバムアートの縦横比維持:×
高解像度対応(Retina):△(インターフェース)
音源のスペック表示:○
機器の入力切替:○
電源のオンオフ:○
機器の再検索:○
接続のロック:○
その他の機能/特筆事項:「Refresh」という神機能搭載



【インターフェース/デザイン】

 基本画面。
 再生画面・プレイリスト・ブラウズの三要素が見事に配置されている。
 残念ながらところどころボタンの解像度が低い。Retina化以前に更新が停止しているので致し方なしか。
ChorusDS HD01

 ここから各操作を行う。
ChorusDS HD01-2

 DSとは非常に強固な接続を維持しており、アプリを起動して即操作可能。



【再生画面】

 操作ボタンや音源の情報表示は完備されている。

 右上の「スピーカーユニットに音符」のボタンがミュート。
ChorusDS HD09

 アルバムアートの拡大画面。基本画面左上、再生中の音源のアルバムアートをタップすると切り替わる。
ChorusDS HD02

 この状態で、「アルバムアート以外」のスペースをタップすると画面下に各種操作ボタンと音源の情報が現れる。非常に贅沢な画面となる。
 アルバムアートをタップすると基本画面に戻る。
 なお、アルバムアート拡大表示中はアプリがスリープしなくなる。
ChorusDS HD03

 ブラウズと同様、残念ながらアルバムアートの縦横比は維持されず、強制的に正方形にリサイズされてしまう。マチルダさん……
ChorusDS HD04


【プレイリスト】

 必要な機能は一通り揃っている。

 ブラウズからプレイリストに登録する際の挙動は、
・再生したい音源を一曲ずつタップ→プレイリストに登録
・「Add All」→アルバム内の全曲を一括でプレイリストに登録
 基本的にこの二通り。
 なお、プレイリストに登録しても自動的に再生は始まらない。

 「Edit」
 プレイリストの曲を個別に削除・曲順入れ替え。
ChorusDS HD13

 「Clear」
 プレイリストの曲を一括削除。
 ※現在、このボタンを押すと100%フリーズを起こすため使用不可能。画像は2年半前に撮ったもの。
ChorusDS HD17

 「Whats Playing」
 例えば長大なプレイリストを作った時、このボタンを押すことで現在再生中の曲の位置までプレイリストがスクロールする。
 こればっかりは存在意義が不明。

 「Save Playlist」
 「Load Playlist」
 プレイリストのアプリ内保存と呼び出し。
ChorusDS HD14
ChorusDS HD15


【ブラウズ】

 ChorusDS HDの真骨頂はブラウズにある。

 表示はリストとタイルから選択可能。過不足のない美しい表示。
 しかしアルバムアートの縦横比は維持されずマチルダさんが縮む。
ChorusDS HD11
ChorusDS HD12

 検索機能。
 基本的に私はアプリによるライブラリ検索の世話になったことがまったくないので正直よくわからない。素直にナビゲーションツリーで探すほうがよっぽど早い。
ChorusDS HD16

 「Refresh」
 神機能。
 ネットワークオーディオがPC的な不安定さを抱えるがゆえにどうしても起こり得る、「なんか変」な状態を叩き直す必殺の一撃。
 サーバーに新しい音源を入れて、きちんとスキャンされているはずなのに、ChorusDS HDには表示されない。きちんとアルバムアートを入れているのに表示されない。云々。原因不明。そんな時、「ふざけんな!」と言ってこのボタンを押すと、大抵解決する。
 神機能である。


【機器の選択/その他の機能】

 サーバーの選択。
ChorusDS HD05

 プレーヤーの選択。
 ちなみにLUMIN A1が表示されているが、選択はできても使用不能。
 「Clear All and Re-Learn」が機器の再検索に相当する。
ChorusDS HD06

 機器(DS)の入力切替。
ChorusDS HD07

 入力切替でRadioを選択するとラジオ画面に切り替わる。
ChorusDS HD08

 基本画面右上のiPod? ボタンを押すと、画面下部だけラジオに切り替わる。
 これが本来意図された挙動なのかどうかは不明。
ChorusDS HD10



【各項目評価】(3段階・詳細はこの記事を参照)

インターフェース/デザイン:3
再生画面:3
プレイリスト:3
ブラウズ:3
機器の選択/その他の機能:3
安定性:1
動作レスポンス/速度:2


【速度計測】(詳細はこの記事を参照)

普段使い
参考:102秒
※プレイリストの「Clear」を押すと確実にフリーズしてしまうため、「Edit」から一曲ずつ手動で曲を消して計測した時間。つまり、本来はこんなものではない。

アルバムスクロール完走
140.3秒



【総合評価】(タブレットは5段階)

2 ― あえて使う必要はない  →【復活】により改善されているはず



【使用感・コメント】

 まさか、ChorusDS HDにこんな評価を付ける日がこようとは。
 インターフェースの洗練や至れり尽くせりのホスピタリティなどは今なお究極的な完成度を誇る。操作へのレスポンスは良く、スクロールも基本的に滑らかだ。また、これらコントロールアプリとしての優れた性能はDSに特化したことで実現したと捉えることもでき、専用アプリのこれ以上ない見本とも言える。
 しかし、長年の更新停止が招く動作不全が致命的なレベルに達しており、残念ながらもはや常用に耐えない。
 本当に素晴らしいコントロールアプリだった。
 さよなら、ChorusDS HD。
 ありがとう、ChorusDS HD。


【祝】ChorusDS復活!!!


以前の検証記事

【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】