DLNA解散。13年で40億台の音・映像のホームネットワーク相互接続を認定 – avwatch

DLNA認証を運営していたDigital Living Network Allianceが1月5日に解散した。

「DLNAはミッションを完了した」として、組織を解散し、今後はDLNAガイドライン(規格)のアップデートも行なわれない。非営利の事業者団体としてのDLNAの活動は終了するが、DLNA認定やテストなどの機能は、2月1日からSpireSpark Internationalが継承する。同社は、DLNAのエグゼクティブにより、米国ポートランドで創業。新たな料金体系のもと、DRMやHTML5を含むDLNAの認証作業を行なう。


 なんだと……


そもそもUPnP/DLNAって何だ?

DLNAにおけるデバイスクラスについて

ネットワークオーディオの三要素――『サーバー』・『プレーヤー』・『コントロール』


 DLNAとはあくまで「映像・画像・音声」のすべてを扱うものであり、私のように音声だけの利用に終始するユーザーはイレギュラーだったのだろう。録画の習慣がなく、映像は基本的にパッケージでしか買わない私は、ついぞ映像面でDLNAの恩恵に浴することはなかった。

 とはいえ、DLNAと、DLNAの「デバイスクラス」という考え方は、ネットワークオーディオの黎明期においてその概念の浸透に多大な役割を果たした。もっとも蓋を開けてみれば、プレーヤーが「DLNAに対応するだけ」では音楽再生機器としてまるで使い物にならないという事実があっという間に発覚したわけだが、それでもネットワークオーディオの普及に寄与したという事実に変わりはない。

 DLNAの認証は今後も続き、DLNAそのものが消滅するわけではないようだ。
 しかし今回の「解散」により、DLNAの求心力や存在感の低下は避けられまい。「DLNA対応」という言葉が(少なくともオーディオの領域において)価値を失う時もいずれやってくるだろう。私の中ではとっくに、だが。

 ネットワークオーディオに目を向ければ、DLNAが抱えていた諸々の問題を解決した実質的な上位にあたるOpenHomeがプラットフォームとして登場しており、引き続きサーバー資産を活用する環境は整っている。またUPnPとは無縁のプラットフォームも複数あり、仮にDLNAが終焉を迎えても、それはネットワークオーディオの終焉を意味するものではまったくない。
 むしろ今回の「解散」で、「ネットワークオーディオ=DLNA」という固定観念に少しでもヒビが入ればいいな、と思う。


ネットワークオーディオの「プラットフォーム」

続・ネットワークオーディオとOpenHomeとRoon Ready


 Twonky Serverの行く末やら、DLNA解散やら、ネットワークオーディオの領域では新年早々大きな動きが続いている。



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