*

Roonの「Core」・「Control」・「Output」

公開日: : 最終更新日:2017/09/05 PC・ネットワークオーディオ関連, Roon, オーディオ・ビジュアル全般

Roon Labs

 Roonの公式HPが刷新され、とっちらかっていた諸々の要素がまとめられているので、ここであらためて紹介する。


Roon Ready、Roon Server、Roon Core、Roon Remote

 上の記事とかなりの部分で重複するが、上の記事はRoon Ready……ネットワークオーディオ方面の拡張性に焦点を当てたもの、この記事はよりRoonそのものの仕組みに焦点を当てたものとなる。


 まずは公式HPからこちらを参照。わかりやすい図解もある。

How Roon works

 Roon ServerだのRoon CoreだのRoon RemoteだのRoon Bridgeだの、今までRoonなんたらと言っていた諸々の要素は、「Core」・「Control」・「Output」の呼称でまとめられたようだ。詳しく見ていけばまたぼろぼろと出てくるが……

 というわけで、ひとつずつ見ていく。



・Core

 文字通り、Roonの「核」
 「音楽の海」をもたらすライブラリ機能と、音源の再生機能と、「Output」への音声データ出力を担う。

 ひとつのRoonシステムにつきひとつの「Core」。
 「Core」が機能するPCのRoon(※1)や単体Roon Server(※2)はいわば「母艦」となる。

 HPの刷新によりRoonは「Core」を中心としたソフト・システムであることが明確にされ、メンバーシップの購入ページでも、「Coreひとつにつきこの金額!」と明記された。

(※1)いわゆる全部入りのRoonで、設定で「このPCを音源の管理に使う=Coreを有効化する」・「このPCをリモートコントロールに使う」を選択する
参考:Roon 導入編

(※2)すなわちRoon Serverとして機能するオーディオ機器を指す
参考:Roon Serverの重要性――Roon Readyを本当に活かすために必要なもの



・Control

 文字通り、Roonの「コントロール」
 「コントロールするためのインターフェース」と捉えればわかりやすいか。
 ここで表示される諸々の情報は「Core」から送られるため、使用する端末によらず共通のユーザー・エクスペリエンスが得られる。

 コントロール機能を担う母艦以外のPC(のRoon)や、スマホ/タブレット用アプリは「Roon Remote」と呼ばれる。

 なお、システムの中で「Core」がひとつなのに対し、「Control」を担うデバイスに数の制限はない。



・Output

 Roonで一番理解がめんどくさい部分。

 Roonでは「音を出すデバイス」と表現している。
 「再生」という言葉は使いどころが難しく少々アレだが、一般には「再生デバイス」と言ったほうがわかりやすいと思う。

 「Core」が音源の再生(データ処理)を行い、そのうえで「Output」に音声データを出力する。「Core」からのデータを受けて、「Output」が「音を出す」
 物凄く単純に言ってしまえば、「Output」はDAC / DDCに相当する。
 字面的にちょっとややこしいが、「Output」とは「Coreから見た出力先」でもある。

 「Core」と「Control」が「機能」または「役割」であるのに対し、「Output」はどちらかと言えば「機器」の性格が強い。
 一方で、例えばHQ Playerなど、ソフトウェアベースのOutputもある。

 ちなみに、Roonでは複数のデバイス(Outout)に対して同時かつ個別に音楽再生が可能。使う機器次第では同期再生もできる。


 Roonのバージョン1.2でRoon Bridgeが実装され、Roon Bridge(Output単体)とRoon Remote(Control + Output)が実質的にRoon Readyプレーヤーとして機能するようになった。Roon BridgeはOutput単体のソフトウェア・パッケージであると同時に、それが機能している機器も意味する。
Roon 1.2の色々とRoon Bridge

 あくまで「機器」として見た際の一応の使い分けとしては、

・Roon Readyプレーヤー
 最初からオーディオ機器としてパッケージングされたRoon Ready対応機器。
 ちなみに「プレーヤー」と呼んではいるが、Roonのシステムで再生機能を持っているのはCoreなので、Roon Readyプレーヤーは実質的に「ネットワークDAC」として機能することになる。

・Roon Bridge
 ユーザーサイドでRoon Bridge(この場合はソフトウェア・パッケージ)をインストールし、RoonのOutputとして機能するようになった機器。主にPCやラズパイ等が該当する。
 もしくは、UPnP/DLNAなどに対応しない=「プレーヤー」としての機能を持たない、RoonのOutputであることに特化したオーディオ製品。「DAC一体型のRoon Bridge」とは、これまた「ネットワークDAC」のことである。

 ……という認識でいいと思われる。正直、この辺の使い分けはかなり曖昧だが。
 とにかくRoon ReadyプレーヤーだろうがRoon BridgeだろうがRoonのOutputであることに変わりはなく、どちらを使ったところで意味は通じる。

 ただ、Roon Readyについては「Roon Labsが機器を認証するネットワークオーディオのプラットフォーム」という意味合いもあるため、たとえ機能的には同等だとしても、ユーザーが作った(特に認証をとっていない)Roon BridgeをRoon Readyプレーヤーと呼ぶことはあまりないようだ。


 各要素のさらに詳細な内容はコチラを参照。



 で、これらの要素は組み合わせによって以下のソフトウェア・パッケージになっている。

Roon (Core + Control + Output) つまり全部盛り
Roon Remote (Control + Output)
Roon Server (Core + Output)
Roon Bridge (Output)



 さらに、「実際に担う機器」ベースで考えると、こうなる。
 


・全部入りRoonをインストールしたPC(母艦)
=Core + Control + Output


 ライブラリ機能と再生機能とデータ出力を担い(Core)、それ自体でコントロールでき(Control)、PC本体=内臓のサウンドカードから音が出る(Output)。



・単体Roon Server(母艦)
=Core + Output


 ライブラリ機能と再生機能とデータ出力を担う(Core)。
 UIを持たない(Controlがない)ため、操作はRoon Remoteから行う。
 一応Outputを内蔵し、本体から音を出すこともできることになっているが、製品の性格上、独立したOutputの使用を前提とする機器がほとんどのようだ。

 また、Roon ServerはOutputを持っているため、ネットワーク内の他の機器でCoreが動いていれば、その時はRoon Readyプレーヤー/Roon Bridgeとして機能する。
 Roon Serverについての諸々はこの記事も参照。



・RoonをインストールしたPC(母艦以外・※1)
・Roon Remote(アプリ)をインストールしたスマホ/タブレット(※2)
=Control + Output


 Roon(Core)のコントロールを行う(Control)。
 端末それ自体からも音が出せる(Output)。

(※1)出力先のPCにUSB DAC等が接続されている場合、そこからさらに再生デバイスを選択可能
参考:4年以上前のノートPCでRoon Remoteは快適に使えるか?

(※2)iPadは現状出力先として使えない
そしてスマホ版Roon Remoteアプリはただいま開発中



・PC内臓のサウンドカード
・USB DAC / DDC
・AirPlay対応デバイス
・Roon Readyプレーヤー/Roon Bridge(DAC内蔵またはトランスポート)
・その他の対応製品(SqueezeboxとかHQPlayerとか)
=Output


 Coreからデータを受け、実際に音を出す(Output)。
 つまり再生デバイス。DACかDDCかは問わない。
 なお、RoonではOutputとの接続がUSBかLANかは実使用上さして重要ではなく、Roon Readyの単体ネットワークオーディオプレーヤーであっても、あくまでひとつの出力先として扱われる。



 これらを組み合わせると、こうなる。


・RoonをインストールしたPC + Roon Remote端末
=[Core + output] + Control

・RoonをインストールしたPC + Roon Remote端末 + USB DAC
=Core + Control + Output

・RoonをインストールしたPC + Roon Remote端末 + Roon Readyプレーヤー
=Core + Control + Output

・単体Roon Server + Roon Remote端末 + Roon Readyプレーヤー
=Core + Control + Output



 Core(再生機能)とControlを独立させることで、Roonは他の再生ソフトがそうであるように、PCとUSB DACのシステムをいともたやすくネットワークオーディオに発展させることができる。
 またRoon Readyのおかげで、Roonの未曽有のユーザー・エクスペリエンスを、音質劣化なしで、単体ネットワークオーディオプレーヤーでも楽しめる。

参考:
ネットワークオーディオの三要素――『サーバー』・『プレーヤー』・『コントロール』
全体の流れ――音源の管理運用・システムの構築・実際の音楽再生


 Roonでネットワークオーディオを実践するだけなら、必ずしもRoon Readyプレーヤーが必要というわけではない。

 ただしRoon Labsとしては、UPnP/DLNAベースのしょぼくれたユーザー・エクスペリエンスや、便利だが音質の劣化が避けられないAirPlayを引き合いに出し、それらを乗り越えたものとしてRoon Readyの価値を訴求している。ユーザーに対してはもちろん、製品を作る側に対しても、「うちの仕組み採用すれば楽だしいいこと尽くめだよ」という風に。
 また、Roon(Core)のスムーズな動作のためには母艦に比較的強力なCPUが必要であり、CPUの与える悪影響から再生デバイス(Output)を遠ざけるという点でも、Roon Readyの仕組みは有効だとしているようだ。音質議論ほど恐ろしいものはないので、その辺はお手柔らかにお願いしたいものだが。
 
 

 色々と書いてきたが、とにかくRoonは使ってナンボである。
 音源をインポートすれば全自動で魔法がかかるので試すのに手間もいらない。

 是非ともRoonならではの「音楽の海に漕ぎ出す」という体験をしてもらいたいと思う。



Roon関連記事まとめ

【音源管理の精髄】 目次 【ネットワークオーディオTips】

【レビュー】 視た・聴いた・使った・紹介した機器のまとめ 【インプレッション】

よくある質問と検索ワードへの回答

スポンサーリンク


関連記事

【BDレビュー】第343回『マインド・ゲーム』

【祝】『マインド・ゲーム』BD化!  きた!!!!!!!!!!!!!!!!!!

記事を読む

どれだけ便利になったところで、クオリティが担保されない限り

Netflixを使ってみた  Netflixをある程度使ってみた結果、少なくとも現時点では、「

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第137回『2001年 宇宙の旅』

画質:8 無限の彼方:10☆ 音質:8 映像はVC-1、音声はドルビーTRUEHD。ビット

記事を読む

【ネットワークオーディオTips】Twonky Serverで高解像度のアルバムアートを配信する方法、あるいは「トンキー病」の直し方

※2016/06/25追記※ Twonky Server 8.3、さらば、トンキー病 ※

記事を読む

【アプリ紹介】SongBook’11 UPnP iPad版

※この記事のデータ等は基本的に2012年3月26日のものです ●イントロダクション

記事を読む

no image

【BDレビュー】 第32回『エネミー・ライン』

また火薬爆薬が過剰な映画です。 私が買った中で初のAVCエンコードの作品だったような。 画質的に

記事を読む

【音源管理の精髄】 foobar2000でネットワークオーディオする! 【ネットワークオーディオTips】

 PCオーディオの文脈で、foobar2000を取扱う記事は枚挙に暇がない。  foobar200

記事を読む

LUMIN A1のファームアップに初遭遇

 なにぶん初遭遇だったので、備忘録として。  いつものようにLUMIN Appを使って

記事を読む

【UHD BDレビュー】第20回・特別篇『君の名は。』

思ひつつ 寝ればや人の 見えつらむ 夢と知りせば 覚めざらましを  祝・発売。

記事を読む

【CES2016】UHD BDは飛び立てるか ハード編

 そりゃ勿論、飛び立ってほしいと死ぬほど願っている。  が、それはそれとして。

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク

【地元探訪・神様セカンドライフ編】アオのふるさと:鬼越蒼前神社(岩手県滝沢市)

 既に地元ではない気もするが別に構うまい。  というわけでひ

NetAudio vol.28で記事を執筆しました

NetAudio vol.28 - Phile-web  昨

4,000,000PVを達成しました

 言の葉の穴は2017年10月19日をもって、4,000,00

SFORZATO DSP-Doradoとfidata HFAS1-XS20を導入した

「純粋なネットワークオーディオ」への憧憬 続・「純粋なネットワークオ

月刊HiVi 2017年11月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 11月号 10/17発売 「ロマンポルノ」を

【ホームシアターでゲームをしよう!】第3回『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』

https://www.youtube.com/watch?v

TIAS2017の思い出

 色々あるが、最も印象に残ったのはナスペックブースでのPlayback

【イベント報告】東京インターナショナルオーディオショウ2017 於:トライオードブース

予告:東京インターナショナルオーディオショウに参加します  

【ホームシアターでゲームをしよう!】第2回『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて』

https://www.youtube.com/watch?v

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / 蜃気楼

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【ホームシアターでゲームをしよう!】再始動

 諸事情により、第1回『The Last of Us』以来

【ハイレゾ音源備忘録】Nicogi / Precious Morning

・アーティスト / アルバムタイトル Nicogi /

【BDレビュー】第345回『RWBY Volume 4』

画質:8 音質:6 (評価の詳細についてはこの記事を参

JPLAYの入門ガイドを作成しました

JPLAY日本語公式ページ →PCオーディオ入門者向け設定ガイド

月刊HiVi 2017年10月号に記事を執筆しました【おまけつき】

月刊HiVi 10月号 9/16発売 祝35周年・UHDブ

【ハイレゾ音源備忘録】Helge Lien Trio / Guzuguzu

おまえの新譜グズグズじゃねーか(歓喜) ・アーテ

【ハイレゾ音源備忘録】Tingvall Trio / Cirklar

・アーティスト / アルバムタイトル Tingvall

【ハイレゾ音源備忘録】Julian Lage / Arclight

・アーティスト / アルバムタイトル Julian La

【レビュー】DSP-Dorado 音質編

外観・導入編 設定・運用編 ・再生環境(詳細)

【UHD BDレビュー】第33回『ザ・コンサルタント / The Accountant』

画質:6 音質:8 (評価の詳細についてはこの記事を参

→もっと見る

PAGE TOP ↑